小沢一郎の歴史的役割 (その六)

 前回、小沢氏と、南洲翁はもちろん、大久保甲東を比較することにさえあまり意味はない、と言ったが訂正しておきたい。これらの人物と小沢氏を比較することは、その格の違いを、その人物の小ささを認識する上で、この政治状況下ではむしろ有益である、と。

 櫻井よしこ氏のブログ記事「民主党政権を主導する小沢一郎氏 矛盾に満ちた変節を疑う」を読んで欲しい。

( http://yoshiko-sakurai.jp/index.php/2010/01/16/%e3%80%8c%e3%80%80%e6%b0%91%e4%b8%bb%e5%85%9a%e6%94%bf%e6%a8%a9%e3%82%92%e4%b8%bb%e5%b0%8e%e3%81%99%e3%82%8b%e5%b0%8f%e6%b2%a2%e4%b8%80%e9%83%8e%e6%b0%8f%e3%80%80%e7%9f%9b%e7%9b%be%e3%81%ab%e6%ba%80/trackback/ )


 記事によると小沢氏は2006年出版の『小沢主義(オザワイズム)』(集英社インターナショナル)で次のように述べているそうだ。

「明治維新の際、新政府は当初、自前の軍隊を持たず、薩長をはじめとする旧藩の『多国籍軍』によって国家防衛、治安維持を行っていた。今の国連と同じである」

「この明治維新にならって、日本は今こそ国連に『御親兵』を出して、世界平和への我が国の姿勢と理念を世界にアピールしていくべきだ」



 明治の新政府を権威付けていたのは、皇室である。
 国連に、それに代わる権威が、存在するのか。
 第二次世界大戦の勝者に過ぎない常任理事国にその資格があるのか。

 新政府に中心となって御親兵を差し出したのは、新政府樹立の立役者であった薩長である。
 国連樹立の立役者は英米に当たるが、ドイツとともに国際平和を乱す元凶とされた日本が、いまだに旧敵国条項の対象とされたままで、御親兵を差し出すのは、資金援助同様に、敗者の勝者に対する貢物に過ぎないのではないか。
 これはむしろ世界の秩序を乱すことに加担していることになるのではあるまいか。

 天皇の御名において、大東亜戦争を戦うことによって被植民地の解放を成し遂げた日本こそが、別の国際平和組織を立ち上げ、そこに御親兵を差し出すべきではないのか。



 小沢氏賢ならず。
 形跡のみから情実・意味を忖度する歴史観、あるいは人物評価は、まったく有害である。



 「万民の上に位する者、己を慎み、品行を正しくし、驕奢(きょうしゃ)を戒め、節倹を勉め、職事に勤労して人民の標準となり、下民その勤労を気の毒に思う様ならでは、政令は行われ難し。 
 しかるに草創の始めに立ちながら、家屋を飾り、衣服を文(かざ)り、美妾(びしょう)を抱え、蓄財を謀(はか)りなば、維新の功業は遂げられまじきなり。 
 今となりては、戊辰(ぼしん)の義戦も偏(ひとえ)に私を営みたる姿に成り行き、天下に対し戦死者に対して面目なきぞとて、頻りに涙を催される」(西郷南洲翁遺訓・第4条)



 今となりては、昭和の義戦も偏に私を営みたる姿に成り行き、天下に対し英霊・戦没者に対して面目なき次第と、涙をこぼすのが、小沢氏が好きだという「敬天愛人」の精神ではないのか。


 

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