西郷隆盛

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zoom RSS 政の大体は、文を興し、武を振るい・・・ 【西郷南洲翁遺訓解説】第三条

<<   作成日時 : 2016/10/21 18:19   >>

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政の大体は、文を興し、武を振るい、農を励ますの三つにあり。その他百般の事務は、皆この三つの物を助くるの具なり。この三つの物の中において、時に従い、勢いに因り、施行先後の順序はあれど、この三つの物を後にして他を先にするは更になし。

(大意)政治の根幹は、文(学問・教育)を奨励して盛んにし、軍備を整えて精強な軍隊を作り、農業を奨励して盛んにする、この三つにある。その他の様々な事務や事業は、皆この三つの物を助けるための道具である。この三つの中で、時勢により、先後・緩急・強弱の差はむしろ政治判断すべき問題だが、この三つの物を後回しにして、その他百般の事業を先にするようなことがあってはならない。

【解説】これらは安全保障上の要点であって、翁はこれを政治の大体だというのである。
まず第一に、文(学問・教育)を興隆するとは、国民の間に忠孝仁愛の心を盛んにすることであって、具体的には日本流に国風化された儒学やそれによって陶冶された国史・国学・神道などを通じて、日本国民あるいは人としての生き方を学び、これを日々の生活において実践することである。
第二に、武を振るうとは、そういった教育を受けた国民が、国家を守るために兵となり、軍を組織し、これを充実させることである。
第三に、農業を励ますとは、国民の胃袋を満たす農産物の生産を担っている農業を盛んにするということで、食料自給率の低下は当然のことながら安全保障上の重要課題である。

以上の三点は神事に直結してくるから、「政事」ではなく「政治」、すなわち「政(まつりごと)」である。
文(学問・教育)の興隆は、優れた事跡を残した先人への敬愛の感情を涵養し、祭祀の重要さを認識させる。これは愛国心の根幹となる。
国家は職務に殉じた兵に名誉を与え、英霊として祭る。明治維新以来、この英霊たちが神として祀られているのが靖国神社である。戦後においても、自衛隊の最高指揮官である総理大臣の参拝、潜在的には元帥であらせられる天皇陛下の御参拝が、「政治」的に求められるのはこういった当然の事情による。この当然なされるべきことが果たされないのは、「政事」家たちの「政事」的都合に因るところが大きい。
農業は恵みをもたらす神への祈りや感謝を捧げる儀式をともなう。こういった祭儀は各地方で盛んだが、その最大のものが毎年、旧暦における冬至の頃に新穀を神に食していただく新嘗祭である。

 翁は要するにこれらのことを「政治」の根幹として最優先せよ、と説いているのである。
 明治三年ごろにはすでに、明治時代全般のスローガンともいえる富国強兵が重視されている時代であったから、時勢により、先後・緩急・強弱を分別して、遺訓前条の解説で紹介したような談話となったのだ。
 以上三点の重要性はむしろ、これらがないがしろにされ、後回しにされてきた結果である戦後日本を見た方がわかりやすいかもしれない。

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