オウム真理教主犯格七名の処刑

 七月六日の朝、麻原彰晃こと松本智津夫をはじめとするオウム真理教幹部七名の死刑が執行されました。

 オウム真理教と言えば、言わずと知れた地下鉄サリン事件をはじめとする数々の凶悪犯罪を犯した、まさに異形のカルト集団で、阪神淡路大震災の直後に起きた地下鉄サリン事件の発生から、教団施設の強制捜査によって明るみに出た悪事の数々に至るまで、異様な報道の数々に目が釘付けになったのを覚えています。

 個々の事件については多くの人が論じ、かなり真相が解明されていますので、ここでは一つの大きな疑問を提示しておきたいと思います。それはなぜこの時期になってようやく刑が執行されたのか、ということです。
 三月の死刑囚の移送から、刑が執行されるのではないか、との観測は流れていましたが、それも含めて、この時期に処刑執行に向けて急速に事が運んだのは一体なぜか、ということです。


 オウム真理教は首都中枢でテロを起こしてクーデターをもくろんでいたわけで、この日本を麻原彰晃の王国にしようと考えていたわけですが、問題はその背後にあった勢力です。

 オウム真理教が北朝鮮と緊密な関係を築いていて、クーデター実行に当たって、旧ソ連の兵器を入手するためにしきりにロシア入りしてた事実は当時の報道にもありました。ソ連崩壊後、混乱期にあったロシアに多くの信徒を獲得していたのです。
 ソ連軍正式自動小銃カラシニコフAK47その他の武器やヘリコプターまで入手しようとしていたことが報道されていました。後者は主に生物兵器散布のためでしょうか。

 近年では昨年に二月、マレーシアの空港で起きた北朝鮮による金正男暗殺に使われたのは、オウム真理教によって使用されたVXガスであったのも記憶に新しいところです。

 当時の筆者から見て、これらの事件の真の闇は、日本社会の心の闇のみならず、この背後に大きく広がる底知れぬ暗闇の部分に、かなりの恐怖を伴って感じられたものです。


 端的に言うと、筆者が直観的に感じるのは、今回なかなか執行に至らなかったオウム真理教主犯格の死刑が行われたのは、6月12日に行われた米朝首脳会談に象徴される対北朝鮮問題の進展と関係があるのではないかということです。

 直観ですから仮説の提示にとどまりますが、事件当時、ソ連をはじめとする共産主義勢力の崩壊によって、内外の共産主義者やシンパが危機感を感じていたことは確かで、暴力と混乱をこよなく愛する彼らが、じり貧状態にあって、金満でありながら、アメリカの従属国家であり続けた結果、独立国家としては脆弱な日本政府転覆に共感し、協力したとしても不思議ではありませんでした。

 アメリカもいち早く地下鉄サリン事件などオウム事件に強い関心を示し、調査を行いましたが、これはテロ対策としてのみならず、こうしたソ連崩壊後の国際情勢に対する関心からであったかもしれません。

 独立国家として脆弱極まりなく、国家意識が限りなく薄められてきた戦後の日本において、自国の安全保障をありもしない諸国間の平和の意志に委ねることを謳った「平和憲法」を奉じ、国民の生命財産、そして国益を守るという強い意識を持つ政治家は至って少なく、利権をえさに他国のエージェントとしての役割を演じる政治家は多い。歴代首相としても小泉純一郎元首相と今を時めくその息子もアメリカ、特に石油メジャーのエージェントとして脱原発運動を推進しています。
 同じ元首相でも、旧民主党の鳩山由紀夫や自民党の福田康夫などは完全に親中国政治家で、菅直人は親北朝鮮政治家でした。菅に至っては北朝鮮訪問時に、金の延べ棒を贈られたときの嬉しそうな写真がネット上流布され、首相辞任間際にはどさくさに紛れて朝鮮学校への援助を指示しています。
 最近でも安倍首相の後継者と目される自民党の石破、岸田、野田など各氏は親中派で、党幹事長で実力者の二階氏はずぶずぶの親中派です。すでに触れたように若手人気政治家の小泉進次郎は親米で、石油利権と繋がっています。
 この自民党が手を組んでいる公明党もまた、ずぶずぶの親中と言っていいでしょう。

 彼らが日本の政治に影響力を行使する限り、日本の国力を根本的に回復増進することは望めません。独立国家の政治家としての意識も持ち得ないのですから、日本を自主独立国家にするための遠略を持ち得ないのは当然のことです。

 さて、そういった自民党および野党を基盤に政党政治を行っていかなければならない安倍首相とそのスタッフが、彼らへの強い配慮から、不本意な政策を採用しなければならないのは無理もなく、移民政策など、国民経済にとって何の益にもならない政策を採らねばならないのも、経団連やこれらの政治家への配慮からではないかと推察されます。

 安倍首相が日本の国益に沿って、まさに獅子奮迅の活躍をされているのがまさに外交の分野で、すでにトランプ大統領と良好な関係を築いて、中国包囲網を着実に形成することに成功しつつあります。
 今回の北朝鮮問題もその一環としてとらえられるべきもので、トランプ大統領は安倍首相の助言に基づいて、自己の政治信条であるアメリカン・ファースト(アンチ・グローバリズム)を推し進めるべく、中国問題の前哨戦として北朝鮮との会談を行ったのです。
 
 こういった関係ですから、会談直後のG7では、日本では暴言として報道されましたが、「私が(日本に)メキシコ人を2500万人送れば、君はすぐ退陣することになるぞ」(ロイター)との発言は、安倍首相に対する冗談めかした忠告であり、また各国のリーダーに対する痛烈な当てこすりであったと受け止めるべきでしょう。

 移民政策はグローバル企業を儲けさせるだけで、労働者の賃金を低く抑え、貧富の格差を拡大する上、GDPの増大には何ら寄与しないのです。これではデフレ脱却もままなりません。そして何より文化摩擦、治安不安定化の要因ともなり、なにもいいことがないことはEUの現状を見て見れば明らかなことです。
 トランプ大統領の先の冗談めかした忠告はグローバリストにとっての許しがたい暴言に他ならないのです。

 さて、こういった情勢下でのオウム真理教幹部の処刑は、再来年の東京五輪に向けて日本を根底から揺さぶるであろうテロ行為に対する断固たる決意を示す意味合いを持つでしょう。
 もちろん、それを背後にあって使嗾するかもしれない中国や北朝鮮、そしてこれに心を寄せる日本人に対してです。

 日本と北朝鮮の間には、拉致問題があり、安倍政権は北朝鮮との外交における最優先課題と位置付けています。この拉致問題が北朝鮮の工作のみならず、日本国内の内応者によって行われたことは周知の事実です。その内応者の中心は朝鮮総連だったでしょうが、その息のかかった人物が警視庁や外務省などの官庁、政治家にいたからこそ、この問題は長く解決することがなかったのです。

 オウム真理教幹部の処刑は平成二十四年に一度予定されていて、逃亡犯が新たに逮捕されたことで延期されていたといいますが、その裁判も本年一月終了し、実行されることになったという手続き的必然性は確かにあるでしょうが、強い批判が想定されることに関しては何とでも理由を付けて延期することは可能です。これまでも政治家、もとい政事家たちはそのようにしてきたではありませんか。オウム真理教に対する破防法の適用がまさにそうでした。

 処刑が信者によって殉教と受け止められ、彼らが神格化される恐れがある中で(つい最近もゴールデンウィークに後継団体「アレフ」の女性信者が麻原のいる東京拘置所の周りを巡礼する姿が報道されています)、速やかに執行された背景に、安倍首相の拉致問題に取り組む決然たる意志が存在したと見るのは贔屓目に過ぎる見方でしょうか。

 そして、それは日本国民の生命と安全、国益を守る決然たる意志と固く結びついている、というのが筆者の見方です。

一方で、麻原らの処刑が北朝鮮とのつながりの追及を永遠に封印してしまう側面を考えると、この件はこれ以上追及しない、終わったこととする、だから拉致問題だけはしっかり応じよ、という内外に向けての政治的メッセージだともとれるのですが。

 今後の経過を見守りましょう。

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