思想問題としての開国、そして文明開化 (その一)

 
画像


西洋諸国への「開国」は「外圧」によって強いられたものだ。従来、しばしばそう語られてきた。一時声高に「攘夷」を叫んで徳川政権を苦しめ、その後一転して「開国」を容認した明治新政府の指導者にとっても、それが自己正当化しやすい物語だったからであろう。しかし、それは、歴史の一面でしかない。「開港」「開国」は、ペリー来航の遥か以前から、強弱や損得とは別に、「道理」に適っているのかどうかという思想問題としてあった。

 ―― 渡辺浩『日本政治思想史』第十八章「思想問題としての『開国』」 ――


 この道理に価値基準を提供したのが、儒学の徳目である仁・義・礼であり、それに適っているかどうかを軸に、開鎖是か非かの議論は展開し、その積み重ねの上に明治維新はあったのである。
 大政奉還にせよ、皇政復古の大号令にせよ、五ヶ条の御誓文にせよ、そこから生まれた。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック