南京事件の教科書記述

 前回「育鵬社・教科書盗作問題 (その壱) 」という記事をアップすると、政治問題だからであろうが、早速、次のようなトラックバックがあった。

「遂に南京虐殺を認めた藤岡信勝先生(自由社版教科書)」
http://group1984.blog119.fc2.com/blog-entry-62.html

 このブログは一読して明らかに、藤岡信勝氏、延いては「つくる会」を攻撃するために開設されたブログで、反「つくる会」派のプロパガンダに終始している。これは批判ではなく、悪口であることが、やはりその匿名の文章からひしひしと伝わってくるのだ。


 匿名氏は育鵬社の教科書を正統保守と絶賛する一方で、その中で私が知りたい南京大虐殺についての記述は紹介せず、「つくる会」教科書の当該箇所の記述を取り上げている。気のせいか、鬼の首でも取ったかのようなはしゃぎようだ。

 匿名氏は言う。

 現行の自由社版は「このとき、日本軍によって、中国の軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)。なお、この事件の犠牲者数などの実態については資料の上で疑問点が出され、今日でも研究が続いている」である。
 
今回の自由社版は「なお、この事件の犠牲者数などの実態については資料の上で疑問点が出され、今日でも研究が続いている」をすっぽり落としている。

「南京戦」「南京攻略」「南京陥落」の際に日中双方に犠牲者が出たのは戦争だから当然である。それをわざわざ「日本軍によって中国の軍民に多数の死傷者が出た(南京事件)」などと書くのは、日本軍による不法殺害を認めた記述である。
 
「なお、この事件の犠牲者数などの実態については資料の上で疑問点が出され、今日でも研究が続いている」と付記することによって、不十分だが、かろうじてバランスを保っていた。それを削れば、「虐殺」という言葉は使わないものの虐殺があったと言っているのと同じである。

今回の記述変更で、藤岡信勝の化けの皮が完全に剥がれたと言えるだろう。



 確かにこれだけを読めば、南京大虐殺を認めたとまで言わなくとも、記述の後退であることは間違いない。なぜこれで鬼の首でも取ったかのようにはしゃいでいるように感じたかと言うと、それが戦争である以上、首都陥落に際して、軍人と住民の双方に犠牲が出るのは当然であり、新教科書の記述を読む限り、必ずしも日本軍が虐殺を行ったとは読めないからである。(もっとも反日教師が教えれば、生徒達に虐殺があったと解説することも可能だが。)


 この記述の後退が気になった私は、事変の一つの導火線となった、シナ人による日本の民間人の大虐殺である「通州事件」がどのように書かれているかが気になり、「えんだんじ」氏に尋ねてみた。というのは、これが書かれていれば、不十分ではあるが、新たな記述のバランスが取られていることになるからである。
 いや、むしろ、これは記述の仕方次第では、歴史の真実の記述に向かって大きな前進となる。

 「えんだんじ」氏の回答を聞いて、やはり匿名氏が行っているのが悪質なプロパガンダであることを確認した。
 「えんだんじ」氏によれば、今回の検定通過教科書では、日本の教科書で初めて、「通州事件」が記載されたとのことである。

(参照 「通州事件」 http://saigou.at.webry.info/201106/article_4.html



 経緯はこうだ。

 「つくる会」の公式見解は今でも南京虐殺否定である。しかし、嘆かわしいことだが、中国共産党の工作を受けて、南京事件を肯定しなければ、文科省の検定を通らない仕組みとなっている。だから、保守でもここを妥協しなければ検定を通過できないわけで、そこで、いかに最小限の記述にとどめるか、ということになり、自由社も、育鵬社も、その記述は似たり寄ったりにならざるを得ない。「つくる会」の表現は匿名氏が紹介したとおりである。

 だが「つくる会」は虐殺否定の立場だから、駆け引きをした。
 検定基準にはひっかからないはずの「通州事件」の記述を載せる。南京事件を否定させてくれたら、通州事件の記述は没にする、と。
 ところが担当者は日本人として検定基準に違和感を持っていたのか、南京事件否定の記述こそ肯んじなかったが、「通州事件」のほうはあっさりと認めてしまったのである。そこで教科書史上初めて、「通州事件」が記載されることになった。
 これは画期的なことである。


 情報操作とは必ずしも嘘を流すことではない。嘘は暴かれれば、むしろ嘘をついた方の信用が失墜する。
 情報操作は主に、自らの主張に都合の悪い情報を隠すことである。
 匿名氏がなしているのがこれだ。

 これに対して育鵬社は南京事件肯定の記述に付いて何ら抵抗しなかった。
 しかし、「えんだんじ」氏によれば、問題はそれよりも、昨年名古屋と東京で
教科書会社の懇談会があり、育鵬社、「つくる会」以外はこれに出席しなかったが、育鵬社はその席上「あった派」に転向したことにある、とのことである。

 教科書の記述における妥協は現状では仕方ないとしても、育鵬社が正式に肯定派に転じたとなればこれは間違いなく大問題であろう。


 「つくる会」非難ブログの記事をいくつか読んでみたが、なぜか問題の全貌が見えてこない。おそらく、それは非難中傷に終始しているからだろう。むしろ事件の本質を隠そうとしている、と考えた方がいいのかもしれない。

 まだ、わからないことだらけだが、「つくる会」の小山常実氏が記事に書いておられる、最近話題になったばかりの中国人スパイ疑惑と絡めての推理は大変説得力を感じた。中国共産党工作機関の指令書「日本解放第二期工作要綱」の趣旨によく合致しているからである。


 「理事会が真に危惧していた八木氏らのもう一つの暴走、中国社会科学院の企図する日本攻略に関して」

 http://tamatsunemi.at.webry.info/201205/article_13.html


 


参照 「日本解放第二期工作要綱」 http://saigou.at.webry.info/201105/article_6.html


(史料、その1)

3-3.招待旅行

 上の接触線設置工作と並行して議員及び秘書を対象とする、我が国
への招待旅行を下の如く行う。

 A.各党別の旅行団。団体の人数は固定せず、実情に応じて定める。

   但し、団体構成の基準を、「党内派閥」「序列」「年齢」
   「地域別」「その他」そのいずれかにおくかは慎重に検討を加
   え、工作員の主導の元に、我が方に有利になる方法を採らしむ
   るよう、工作せねばならない。

 B.党派を超えた議員旅行団。議員の職業、当選回数、選挙区、
   選挙基盤団体、出身校を子細に考慮し、多種多様の旅行団を
   組織せしめる。

 C.駐日大使館開設後1年以内に、全議員を最低1回、我が国へ
   旅行せしめねばならない。

   自民党議員中の反動極右分子で招待旅行への参加を拒む者に対
   しては、費用自弁の個人旅行、議員旅行団以外の各種団体旅行
   への参加等、形式の如何を問わず、我が国へ一度旅行せしめる
   よう工作せねばならない。

 D.旅行で入国した議員、秘書の内、必要なる者に対して、国内で
   「C・H・工作」を秘密裏に行う。
 

(史料、その2)

4-1.対極右団体工作

 我が党は日本解放、日本人民共和国樹立工作を進めるに当たって、
日本の極右団体に対する対策は必要であるか? 必要だとすればいか
なる対策をたてて工作を進めるべきか?

 第一に認識しなければならない彼我の関係は、彼等は利用し得べき
中間層に属するものではなく、水火相容れざる敵であることである。

 では、彼等の現有勢力はどうか? 東京における極右団体数は約
180余。シンパも含めて人数は約40万、全国には1人1党的な
ものも含めれば約800団体、総数100万未満で問題にするには足
りない。

 世論の動向はどうか? 我が方は、逸早く「マスコミ」を掌握して、
我に有利なる世論作りに成功した。

 敗戦日本を米帝が独占占領したことは悪質極まる罪悪であるが、
米帝が日本の教育理念、制度を徹底的に破壊し、国家・民族を口にす
ることが、あの悲惨な敗戦を齎した軍国主義に直結するものであると
教育せしめたことは、高く評価されねばならない。

 極右は、嘗て輝かしい成果を収めたように、「国家」「民族」という
スローガンで民衆に近づく道を封じられているである。否、彼等がそれ
を強調すればする程、民衆は彼等から離れていくのである。

 800に分裂し、マスコミを敵とし、直接に民衆へ呼び掛けても、
効果が上がらぬ彼等は、翼なきタカであるか? 工作の対象として取り
上げるに値しないものであるか?

 ここで我々は、日本解放工作の最も困難なる点、即ち、我が方の弱点
の所在を十分に承知しておかなければならない。

 ①国会議員の過半数を工作組の掌握下に置き、国会での首班指名選挙
  で、我が方の望む人物を選出させ、連合政府を成立させることは
  合法行為で可能である。

 ②右は日本人大衆の意志とは、関連なく行い得る。

 ③マスコミは右の工作が順調に進むよう、背後に隠れ全面的に支援
  する。

 上の3点から連合政府樹立については、極右勢力がその阻害の素因と
なる恐れは殆どない。もし彼等が連合政府樹立前に武装反革命戦を惹き
起こせば、世論の総攻撃を受け、日本官憲によって弾圧粉砕されること
は間違いない。

 問題は、連合政府樹立直後の民心の大変化にある。大衆は「連合政府
・・共和国成立」という革命図式がデマでなく真実だと直感するであろ
う。彼等を騙し続けてきたマスコミへの怒り、彼等の意志を完全に無視
して首班指名選挙を行った議員への怒り、生活様式が一変するという
恐怖感、これらが組織されて爆発したらどうなるのか?

 この時点で、統一された、組織を操る極右勢力が存在すれば、これ程
大きな危険はない。彼等の微小な力「一」は、たちまちにして「百」
「千」となろう。大衆は、彼等の武装決起に背を向けないどころか、
それを望み、それに投じるであろう。もとより、最後の勝利は我が方に
帰するが、一時的にせよ、内戦は避けられず、それは我々の利益とはな
らない。

 以上の分析に従えば、対策は自ずから決まってくる。

 A.極右のマスコミ奪回の反激戦に対しては、常に先手をとって粉砕
   せねばならない。

 B.極右団体の大同団結、乃至は連携工作を絶対に実現せしめてはな
   らない。凡ゆる離間、中傷工作を行って、彼等の感情的対立、
   利害の衝突を激化させねばならぬ。

 C.各団体毎に、早期に爆発せしめる。彼等の危機感をあおり、怒り
   に油を注ぎ、行動者こそ英雄であると焚き付け、日本の政界、
   マスコミ界、言論人等の進歩分子を対象とする暗殺、襲撃はもと
   より、我が大使館以下の公的機関の爆破等を決行するよう、接触
   線を通じて誘導する。

   我が公的機関の爆破は建物のみの損害に留め得るよう、準備して
   おけば実害はない。事後、日本政府に対して厳重抗議し、官憲を
   して、犯人の逮捕はもとより、背後団体の解散をなさしめ、賠償
   を要求し、マスコミには、全力を挙げて攻撃させ、人民の右派
   嫌悪を更に高め、定着させる。

 D.右のため、必要な経費と少量の米製武器弾薬を与える。これは
   蒋介石一派が日本の極右に資金・武器を与えたのである、と日本
   官憲に信じ込ませる如く工作して、二重の効果を生むよう配慮せ
   ねばならない。

 E.本工作は工作組長自ら指揮する直属機関「P・T・機関」をして
   実施せしめる。
 

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