「なぜ法的に戦わねばならないのか」(「えんだんじのブログ」より転載)

 最近、いわゆる「保守」に対する批判を書いているが、次の転載記事は、以前転載した西尾幹二氏の保守批判同様、保守の内部から発せられた保守批判といってよく、共感するところが多いので転載させていただくことにした。

 
「なぜ法的に戦わねばならないのか」 

育鵬社の盗作に対して、「つくる会」内部では、盗作を法的に訴えるかどうか大きな問題になっていますので私の本の原稿(育鵬社教科書盗作事件)の「第三章の一」の全文を公開します。

引用開始
第三章。私の主張
一。なぜ法的に戦わねばならないのか
「つくる会」会員の中にも、「つくる会」支持者の中にも、育鵬社を相手どって法的に戦うことを毛嫌いする人がいます。彼らは皆、そんなことすれば左翼に利するだけで得することは何もない。そろって保守の地盤を失うだけ、だから育鵬社と仲良くやっていくほかないのだ。こう主張するのですが。よく考えてみてください。「つくる会」に年表流用問題が起きた時、当時の藤岡会長は、即座に謝罪し、即座に新しい年表に切り替えた。そして潔く会長の職を辞した。ところがこの盗作問題では、育鵬社はダンマリ戦術で知らん振りです。通常盗作だと他人から言われたら、懸命になって否定し説明するのが常識じゃないでしょうか。それが全くない。それどころか盗人が知らん振りして堂々と構えているのに対して盗まれた方は、法に訴えようか、どうしようかとおどおどしている感じです。それどころか盗人とわかっていても仲良くしようという声もかなり強いのです。これってなんかおかしく感じませんか。個人でも、組織でも不正があれば、それを正すことが法治社会の掟ではないでしょうか。私には、育鵬社と仲良くやっていこうなどと主張する人々は、日本民族の欠点をもろにさらけ出しているような気がしてなりません。人には、誰にでも欠点があります。またその欠点をよく承知しています。ところいざとなると無意識のうち欠点をさらけ出すのが人間なのです。民族の欠点も同じです。日本民族にはどういう欠点があるかよく知っています。まれにあまりに知らない人もいますが。それでもいざというと無意識のうちに欠点を出してしまうのです。育鵬社と仲良くしていこうなどという人は、無意識のうちに日本民族の欠点をさらけだしているのです。どういう欠点をさらけだしているのか箇条書きにして見ました。

(1)正義感の欠如
オリンパスが粉飾決算を続けて20年。この間役員の一人でも疑問をはさみ、追及すれば20年間も粉飾を続けられなかったはずです。たまたま外国人社長が疑問をはさんだのがきっかけで粉飾決算が暴露されたのです。皮肉な結果です。欧米人の方が正義感が強いのでは?正義感が欠如しているから日本には「臭い物にふたをする」という言葉があるのではないでしょうか。皆さん、育鵬社は違法行為を行っているのですよ。著作権侵害は、非常に大きな犯罪で、懲役は最高10年の大罪ですよ。子供たちは、教室現場で盗作された教科書を使って学んでいるのですよ。あなたがたは、正義感などつめのあかほども感じないのですか。あなたがたは、大人です。子供ではありません。事の道理はわかるはずです。仲よくしていかねばならないから、こんな大罪は見逃せというのですか?

(2)現実直視を怠る。
戦後、左翼の知識人にとってソ連は、あこがれの国だった。ところがソ連には自由など何もないのです。自分は日本でありあまる自由を満喫しながら、自由が全くないソ連にあこがれるというバカなことをしていたのだ。現実を直視しようとしないのです。そのうちにソ連は崩壊してしまった。「従軍慰安婦事件」を見て下さい。強制連行による従軍慰安婦など存在しないのにその現実を直視せず、問題解決をその場の韓国との一時的な仲良しだけを優先させ、現実直視を避けて得意の妥協外交で解決した。日本はその弊害に悩まされているのが現状でしょう。ようするに現実を直視しての解決策の模索でなく、現実直視を避けての解決策を模索するのです。育鵬社と仲良くやっていこうなどというのは、現実直視を避けた解決策なのです。それでは後に禍根を残すことになります。現実に見ても、見ていないふりをし、現実を見てなくても見たふりをする。これで物事を解決されたのではたまったものではありません。平成十八年度の「つくる会」首脳陣は、総会時八木一派らの乗っ取り事件の詳細報告書を用意したが、結局は乗っ取り事件などなかったかのように扱っています。今度の盗作事件もなかったことにするのでしょうか。どれだけ彼らをつけあがらせれば気が済むのでしょうか。

(3)長い物に巻かれろ
これも「臭い物にふた」と同じくらい有名な言葉です。育鵬社は、大資本をバックの教科書出版会社、かたや「つくる会」など資本力など全然なし、会員たちの浄財が主、教科書を出版する自由社は、弱小出版社。育鵬社と仲良くしようということは長い物にまかれろということではないですか。「無理が通れば道理引っ込む」という言葉があります。盗作非難を浴びながら育鵬社は、沈黙を決め込み違法教科書を押し通すつもりなのです。なんの謝罪もなく、また罰せられこともなく、それを受け入れたら、私たちはみずから道理を引っ込ませることになりませんか。私たちは道理を引っ込めてはならないことは当然でしょう。

(4)物事を情緒的に考える
日本民族は、やさしい、情緒的な民族です。シナ人や韓国人のようにギスギスした民族とは違うのです。それだけに物事を情緒的に解決しやすいのです。むずかしい問題を情緒的に考えて解決するほど危険なことはありません。「保守どうしが争えば、左翼が得するだけ」などと考えるのは情緒的判断以外のなにものでもありません。育鵬社がしでかした盗作は、非常に大きな問題ですが、もう一つ大きな問題があります。南京虐殺事件を容認したことです。日本で保守と主張し、保守と思われている人たちなら絶対に容認してはならないことではないのですか。これは「従軍慰安婦事件」と同じで日本民族にわざと泥をぬりつける、日本民族の尊厳にかかわる非常に重要な問題ですよ。彼らは日本民族を裏切ったとも、大罪を犯したとも言えるのです。この人たちと仲良くやれというのですか。ものごとを情緒的に考えず、もっと物事の本質を考えてくださいよ。いいですか、現在は歴史観や歴史認識が往々にして外交問題になっているのを知っているでしょう。南京事件は直接あのけったいな国、シナと直結する問題ですよ。南京事件を容認して保守の一画がくずれました。シナは有利になりますます図に乗ってくる、私たちの戦いが不利になるだけです。なにが保守どうし仲良くやれですか、それどころか私は怒りを感じて南京事件を容認した保守知識人一人一人をなぐりつけたい衝動にかられています。シナ、韓国に限らず外国は平気でうそをつく。国策でうそをつくと決めたら、何十年でも信念のごとく主張してきます。一方日本はうそをつきません。真実を述べても信念のごとく何十年も続かないことが多い。情緒的にものを考えてしまうからです。知識人がその点を国民に注意をよびかけねばならないのに、自分から率先して情緒的に考えてしまうのです。だから私は日本の知識人はバカが多いというのです。要するに育鵬社と仲良くすることは、育鵬社の前代未聞の大規模な盗作と南京事件の容認という二つの大罪を隠してしまうのです。これは「つくる会」が育鵬社との違いを見せ付ける格好な材料になるのですよ。それをどうして隠してしまうのですか。もうちょっと論理的に考えてくださいよ。

「よぅし、お前の主張はわかった、しかし、もし裁判に負けたらどうするのだ?」とこういう質問が当然出てくるでしょう。裁判は私たちが勝つのは当然です。しかし正義が裁判で勝つとはかぎりません。また「裁判が日本を滅ぼす」といわれるくらい不当判決が繰り返されてきましたから、不当判決で負ける場合もあり得ます。しかし裁判に負けたからと言って「つくる会」に大変な悪影響が出るのでしょうか?私たちの裁判への訴えは正当性があるからです。よく世間ではいいがかりをつけるためだけに裁判を利用する人がいます。この裁判への訴えは正当性があるかどうか、ただのいいがかりかどうかを世間が判断してくれます。要は、裁判に訴えて当然というのであれば、例え敗訴しても打撃は少ないと私は判断しています。裁判にかけられて打撃を受けるのは、「つくる会」ではなく育鵬社だと思っています。教科書販売の実績もあがらず、「つくる会」が15年も持ったのも株式会社じゃないからです。利益をあげなくても会員や支持者から援助があればなりたちます。しかし育鵬社は株式会社です。利益をあげることができなければ、撤退せざるを得ないのです。昨年の実績程度では育鵬社は長持ちしません。法廷闘争をしかけられたら、採択戦の悪影響必須です、結果次第では会社を閉じる可能性もあるのです。だから法廷闘争中に示談を提示する可能性大だと私は思っています。

もう一つ法廷闘争をしかけなければならない必然的情況があるのです。「つくる会」は現在存亡の危機を迎えています。乗っ取り騒ぎによる会員数の激減です。最盛期一万三千人いたのが現在三千人です。この三千人は最強の支持者ですが、およそ一万人の激減は非常に痛い。軍資金に直結するからです。私たちは、今進むも地獄、退くも地獄のような状態です。進むとはどういうことか法廷闘争に打って出ることです。退くとはどういうことか資金不足からこのままじっとして三年後の採択戦を向かえることです。もし私たちが法廷闘争をしなかったら、育鵬社やつくる会反対者は、「つくる会」の年表盗作をしつこく繰り返してくるでしょう。このまま法廷闘争もなにもしなくては、「つくる会」が三年後の採択戦で育鵬社や左翼系教科書会社にたちむかって驚くような好成績をあげられるでしょうか。まちがいなく見通しが暗いでしょう。進むも地獄、退くも地獄なら打ってでるほかありません。法廷闘争に打ってでて、「つくる会」と育鵬社との違い(盗作と南京事件容認非難)を世間にもっと明確に伝えれば、何かが変わる可能性があるのです。勝つ見込みが非常に高いのですから勝てば、がらりと「つくる会」に有利になります。法廷闘争中に育鵬社はなにか妥協策を考えてくる可能性も高い。要するに打って出ることによって何かが変わる可能性があるのです。ただじっとしていたらなにも変わる可能性がないのです。だからこそ法廷闘争に打ってでなければならないのです。もし法廷闘争をまかなう費用がなければ、会員たちから寄付をつのりましょう。
以上が、私が「つくる会」の会員たちに訴えたい点なのです。そして私たち会員は、一致団結して戦わなければなりません。
引用終了

私が「つくる会」首脳部にお願いしたいのは、この「私の主張」をたたき台にして、法廷闘争に打って出るべきか、傍観すべきか大いに論じ合ってほしいと思います。その結論を出すのは、総会出席者全員参加の投票です。そうすれば総会は平穏に終わるでしょう。それを首脳部だけで結論をだしたら総会は混乱し、総会終了後も混乱し続け対外的なイメイジを大変損なうことになります。ぜひ投票での採決をお願いいたします。



以上「えんだんじのブログ」より転載

http://www.endanji.com/?p=516

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http://www.endanji.com/?p=490

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