TPP論議 (追記)

 以下、経済評論家・三橋貴明氏のブログより転載。(http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10789812334.html

 (転載開始)

『毎日新聞2011年2月3日
「経済への視点 TPP交渉への参加 日本有利が不可能なわけは」


 我が国はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)の交渉に早く参加して、自国に有利なルール作りを進めるべきだという意見がある。一般論としては、確かに交渉に参加しなければ、ルール作りにも関与できない。だがTPPに関しては、日本に有利なルール作りは不可能だ。その判断の根拠は六つもある。


 第一に、TPPのルールは白地から策定されるのではなく、シンガポール、チリ、ニュージーランド、ブルネイによる経済連携協定がベースとしてある。この協定は物品貿易の全品目について、即時または段階的な関税撤廃を求めるもので、サービスや人の移動なども対象とする。この急進的な自由貿易協定が基礎となり、今後のルール作りを制約するのだ。それゆえTPPでは、コメなどの除外品目をあらかじめ提示しての交渉参加は認められないという。


 第二に、多数国間交渉でルール作りを先導するには、利害の一致する国々と連携する多数派工作が不可欠だ。しかし、TPP交渉参加国に日本と利害が一致する国がないのだ。日本は内需が大きく、工業製品輸出国で農業競争力は弱い。また高賃金労働の先進国であるが、デフレなので低賃金労働を受け入れるメリットがない。ところが、米国以外のTPP交渉参加国は全て日本より外需依存度が高い小国ばかりだ。しかも米国ですら輸出倍増戦略をとっているので、全交渉参加国が輸出志向なのである。また、特異な通商国家であるシンガポール以外、すべて農産品輸出国だ。さらに移民国家のシンガポール、米国、豪州以外は、低賃金労働輸出国ばかりだ。この中で、日本はどの国と組んで自国に有利なルール作りを進めるというのか。(中略)


 第三に、交渉参加国中、日本より国内市場が大きいのは米国だけであり、米国も豪州などとの間で、乳製品など自由化したくない品目をかかえてはいる。しかし、米国はドル安誘導や補助金など、関税以外の政策手段をもっている。ところが、日本は円高・ドル安を前になすすべがない。(中略)


 第四に、TPP交渉参加国に日本を加えて、各国のGDP(国内総生産)の比重をみると、米国が約70%、日本が約20%、豪州が約5%、残り7カ国で約5%となる。つまり、TPP交渉参加国の実質的な輸出先は、米国と日本しかない。そして、米国の輸出先はほぼ日本だけで、日本の輸出先もほぼ米国だけだ。しかし、その米国には輸入を増やす気が毛頭ない。(中略)


 第五に、菅首相は昨年11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で「国を開きます」と演説した。これは、外交戦略上、きわめてまずい。なぜなら日本の平均関税率は欧米よりも低く、国は十分開かれているからだ。にもかかわらず開国を宣言したため、日本は閉鎖的だというイメージが国際的に流布されてしまった。こうなると今後の交渉では、よほど踏み込んだ譲歩をしない限り、閉鎖的というイメージを消せない。(中略)


 第六に、前原外相が「TPPは日米同盟強化の一環」と発言している。北東アジア情勢が緊迫する中、日米同盟は軍事戦略上重要だ。だが、日本側からわざわざ、それとTPPを結び付けてしまった。今後、TPPがどれほど不利なルールになっても、日本はもはや拒否できなくなったのだ。(中野剛志=評論家)』



 TPPについては、調べれば調べるほど「ええっ!」という情報が出てきます。


 例えば、現在、シンガポールなどが締結している協定には、「政府調達において、TPP諸国を内国民待遇する」という項目があります。政府調達、すなわち公共投資や自衛隊の装備調達においてさえ、アメリカ企業などを「日本企業と同等」に扱うことを保障しなければならないのです。アメリカの防衛産業の競争力は、日本の比ではありません。自衛隊の装備がいつの間にか、全てアメリカ製に置き換えられ、日本の防衛産業が壊滅状態になる可能性すらあるわけです。


 さらに、公共事業においてもTPP諸国の企業を日本企業同等に扱い、さらに「労働者の移動の自由」も認めなければならないのです。日本の公共事業を「外国企業」が受注し、「外国人労働者」が雇用された場合、わたくしの「国家のグランドデザイン」構想も水泡に帰してしまうわけです。


 この手の情報をきちんとオープンにした上で、TPPについて議論しているならば、構いません。しかし、現実は決してそうではないわけです。


(転載終了)


 TPPは、チャンネル桜の経済討論で、中野剛志氏が言っていたように、国民の目から隠されて進められている平成の不平等条約の可能性が高い。

 かつて西村慎吾氏が、中国は失業を輸出し、日本は雇用を輸出している、と喝破していて、なるほど、上手い言い方があるものだ、と感心したが、アメリカもまた、特に日本に狙いを定めて、失業を輸出しようとしているようだ。
中国がそうしているように、アメリカの隠微な間接侵略は今も継続しているのだ。
 1980年代、経済的に疲弊していたアメリカは、ソ連よりも日本の経済発展を脅威視しだした。レーガン政権は情報・金融分野での世界戦略を打ち出すが、このときから日本に対する巻き返しを図りはじめた。その一つが1985年のプラザ合意である。(「プラザ合意」ウィキ解説;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B6%E5%90%88%E6%84%8F

 年次改革要望書はその対日戦略を継承したものといってよい。(「年次改革要望書」ウィキ解説;http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E6%AC%A1%E6%94%B9%E9%9D%A9%E8%A6%81%E6%9C%9B%E6%9B%B8

 2008年規制改革要望書は在日米国大使館のホームページに日本語訳が掲載されている。(http://tokyo.usembassy.gov/pdfs/wwwf-regref20081015.pdf
 
 二月二日の日経新聞によれば、

 環太平洋経済連携協定(TPP)を巡り、政府が米国などから集めた情報の全容が1日判明した。・・・・ 原加盟国であるシンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリが2006年に自由化を決めた農産物や鉄鋼などの分野に加え、「金融サービス」「電子商取引」「投資」「労働」なども条文本体に規定を追加。幅広い分野で自由化の検討が進んでいるとみられる。
                
 アメリカは雇用促進のため(もちろんアメリカ国民の)、日本に金融、法曹、医学といった各分野での参入を狙っているらしい。
 日本人はこれからこの国に押し寄せるシナ人やアメリカ人に、これまで以上にどんどん仕事を奪われていくことになる。

 アメリカの弁護士や医師は、向うの免許で、日本での仕事が出来るようになるようだ。もちろん、その逆は不可だから、TPPは平成の不平等条約というのだ。
 これでは議論の過程が不透明なまま導入された裁判員制度も、陪審員制を布くアメリカの弁護士参入の地ならしだったのではないかと勘繰りたくなってくる。 

 江戸幕府には無理やり開国させられたことに対する屈辱感があったが、反日左翼政権である菅政権は嬉々としてこれに邁進しているように見受けられる。 大国への隷属意識が彼らの骨髄にまで徹しているのであろう。
 反日左翼は、かつてはソ連、ソ連亡き後は中国への隷属意識を持っているが、アメリカの頚木がかけられた政府に居座って、今はこれにいいように引きずりまわされているようである。しかも喜悦しながら。
 これで中国共産党にはめられた「緊箍児」(孫悟空の頭にはめられたわっか)が締まればどうするのだろう。尖閣における漁船事件では終始醜態をさらしたが。

 いずれにしても彼らが日本人たるの道を踏み外した人々であることに変わりがない。
 顔ぶれを変えても、尊皇も、攘夷の気概もない、奇妙奇天烈な「奇兵隊」内閣である。
 民主党打倒のために自民党を離党して、新党まで結成しておきながら、民主党の新内閣の閣僚に収まってしまった人もいる。あれは、虎穴に入らずんば虎児を得ず、で民主党を中から崩壊させるために入ったのだろうか。

 いずれにしても、あえて「奇人隊」内閣の名を進呈したいくらいだ。

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この記事へのコメント

noga
2011年02月06日 13:53
英語圏に行けば、片言の英語でも通じる。暮らしてゆける。
完全な英語でなくても、英語環境がととのっているから通用するのである。
英語環境がととのっていれば、そのうちに、英語も上達する。

我が国においては、どんなに英語が堪能であっても就職先に困る。
それは、人々が英語を使わないからである。これでは、暮らしがなりたたない。

日本の学校で6年間英語の授業を受けてもまず話せるようにならないのは、英語環境がととのはないからである。
一歩学校の外に出ると英語を使わないのでは、せっかく習った英語も錆ついてしまう。
日々の学習努力も賽の河原の石積みとなっている。

日本の学生のために英語環境を整えることが、語学力を増すことにつながると考えられる。
それには、英語を我が国の第二公用語にするのがよい。
国民も政治指導者も、英語の使用を日本人のあるべき姿と考えることが大切である。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812


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