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zoom RSS 正道を踏み、国を以て斃るる・・・ 【西郷南洲翁遺訓】 第十七条

<<   作成日時 : 2017/02/10 17:37   >>

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正道を踏み、国を以て斃るるの精神なくば、外国交際は全かるべからず。彼の強大に畏縮し、円滑を主として、曲げて彼の意に順従する時は、軽侮を招き、交親却って破れ、終に彼の制を受くるに至らん。


(大意)正しい道を踏み、いざとなれば国の命運を賭して戦うぐらいの覚悟がなければ、外国との対等の交際関係を維持することはできない。相手国の強大さに畏縮し、円滑な関係を優先し、自己の政治的意志を曲げてまで相手の意に従う時は、軽侮を招き、却って親交は破れ、終には相手の支配を受けるようにまでなるだろう。


【解説】正道を踏み、国を以て斃れる精神とは、戦前は国民の間に豊富にあって、戦後は国民の間から失われた価値観である。敵も日本人のこの精神を奪い、根絶やしにしようとしたし、日本人自身も見失ってしまった。
 原爆投下に象徴されるアメリカの、残酷さを伴った強大さは日本人を心底、畏縮せしめた。しかし核兵器の残酷さ、強大さに戦慄したのは戦勝国側も同じであって、アメリカも改めてその威力を認識して核戦略の重要性に目覚めたし、イギリス・フランス・ソ連・中国もそれぞれいち早い核兵器の保有を目指した。脆弱な北朝鮮でさえ、そうである。
 敗戦がトラウマになり、核アレルギー症状を呈する日本は、被占領中の米ソ冷戦勃発で選択肢はなく、アメリカの核の傘に入ることで安全保障を全うするほかなかったこともあって、この面での国民世論は小児化せざるを得なかったのが現状であった。そこにソ連や中国と言った共産主義国の工作が容易に付けこむ余地があった。現在でも沖縄を中心とする米軍基地周辺や安保法制の改定のたびに活発化する左翼の反戦平和運動の後ろ盾になっている中心は中国共産党であるが、核保有国による反戦平和工作は悪魔のささやきと言ってよい。

 現在の「United Nations」は「国際連合」、略して「国連」とは訳されているものの、その内実は連合国支配体制が発展したものである。その証拠に第二次世界大戦の敗戦国である日本とドイツはいまだに旧敵国条項の適用対象であるし、常任理事国は旧連合国である(ただしソ連はロシア、中華民国は中華人民共和国という現支配体制に交替している)。中国共産党はその辺のことをよく理解していて、「United Nations」を「聯合國(連合国)」と訳している。
 彼らは戦後の列強と言ってよいがいずれも核保有国で、敗戦国日本は万国対峙の同じ土俵にさえ立てていないと言ってよく、正道を踏み、国を以て斃れる精神などは破滅の思想のようにしか感じられないかもしれない。しかし、同じ土俵に立った時、この精神がなければ、国益のせめぎあいの中で、いつしか土俵の外に追いやられかねないのである。つまり外国交際は全うできないということだが、同じ土俵に上るためにも、この覚悟は必要なのである。

 現在の安倍首相はこの状況を何とか変えようと政事的に試行錯誤しているように見受けられるが、国民の側の心構えはどうであろうか。
 戦後の日本は、敗戦の結果、アメリカの制を受け、彼の強大に畏縮し、円滑を主として、歴史認識問題に象徴されるように、曲げて彼の意に順従してきたことで、近隣国の軽侮を招き、交親却って破るに至らんとしている国家であるから、この翁の思想との距離はかなり遠いと言わざるを得ないが、「仁遠からんや。我れ仁を欲すれば、ここに仁至る」、また「まことに仁に志せば、悪しきことなし」であり、国民輿論を立て直すためにも、この精神は重要ではないだろうか。

 幕末多くの志士が身を挺して、維新回天の事業に取り組んだ時、その心のうちに次の格言が打ち響いていたことを想起してもらいたい。

 志士仁人は生を求めて以て仁を害することなし。
 身を殺して以て仁を成すことあり。


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